高配当株は売るべきか|配当20年分で考える売却目安と失敗談

配当投資

結論|高配当株は長期保有を前提にしつつ、私は「配当15~20年分の値上がり」を売却判断の一つの目安にしています

高配当株を保有していると、「売るタイミングが分からない」「売却後に株価が上がったら後悔しそう」と迷うことがあります。

私自身も売却判断に悩んだ経験があり、実際に保有していたソラストを売却後、MBOによって株価がさらに上昇しました。

この経験から、売却では結果だけではなく、その時点で納得できる判断基準を持つことが大切だと感じています

■この記事で整理していること
・高配当株を売却するか検討するタイミング
・私が配当15~20年分を判断材料にしている理由
・ソラスト売却経験から考える売却判断との向き合い方

※本記事は筆者の実体験と考え方をもとにまとめたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。

私が高配当株を長期保有を前提で考えている理由

私が高配当株を保有するときは、基本的に短期間の値上がり益を狙うよりも、配当を受け取りながら長く保有することを前提にしています。

以前はテクニカル分析を中心に投資していた時期があり、株価上昇=利益確定のタイミングと考えることもありました。
しかし、高配当投資を続ける中で、株価の値動きだけではなく、受け取る配当や保有する目的も含めて判断するようになりました。
そのため現在は、株価が上昇したからといって、すぐに売却を考えることはありません。

一方で、投資を続けていると「このまま保有を続けるべきか、それとも売却を検討するべきか」と考える場面もあります。

次に、私が実際に売却を検討するケースを整理します。

私が高配当株を売却候補に入れる2つのケース

長期保有を前提にしていますが、私はすべての銘柄を保有し続けるわけではありません。実際に投資を続ける中で、「このまま保有を続けるべきか」と考える場面がありました。

私の場合、売却を検討するのは大きく分けて以下の2つです。

  • 評価益を活用して、高配当株への投資元本を増やしたい場合
  • 配当を受け取り続ける前提が変わった場合

ここでは、私自身がどのような場面で売却を考えているのかを整理します。

①投資初期は評価益を配当投資元本に充てるケース

私が高配当株を売却するケースの一つは、投資初期で高配当株への投資元本を増やしたいと考えるときです。

基本的に高配当株は、配当を受け取りながら長く保有することを前提にしています。そのため、株価が上昇したからといって売却することは、普段はほとんど考えません。一方で、投資を始めたばかりの頃は、高配当株の保有額を増やし、将来の配当収入を積み上げたいと考えています。

そのため、評価益が大きく出た銘柄については、一部を売却し、その資金を別の高配当株へ再投資することがあります。

私にとって売却の目的は、利益確定そのものではなく、資産全体で将来受け取れる配当収入を増やすことです。

なお、どの程度値上がりしたら売却を検討するかについては、後ほど私が目安としている「配当15~20年分」という考え方をご紹介します。

②保有を続ける前提が変わったケース(減配・赤字など)

もう一つは、保有を続ける前提が変わったと感じた場合です。

私は高配当株を、配当を受け取りながら長く保有することを前提に購入しています。そのため、配当を維持できる見通しが大きく変わったと感じた場合は、保有を見直すことがあります。例えば、減配が続いていたり、赤字が継続していたりすると、「今後も安定して配当を受け取れるだろうか」と考えるきっかけになります。

ただし、私は単年の業績や一度の減配だけで判断することはありません。

複数年の業績や配当の推移、減配の理由(景気悪化など一時的な要因か、事業環境の変化か)などを確認しながら、一時的な要因なのか、それとも保有を続ける前提が変わるような変化なのかを考えて判断しています。

私の判断材料|売却を考える時の配当15~20年分という目安

長期間の保有を前提にしていますが、株価が大きく上昇した銘柄については、「このまま保有を続けるか」「一度売却して資金を活用するか」を考える場面があります。

私は、その判断材料の一つとして「年間配当15~20年分に相当する値上がり」を目安にしています。この考え方や、15~20年分としている理由について、次で整理します。

なぜ配当15~20年分を基準にしているのか

私がこの基準を使うようになった理由は、売却によって得られる利益と、保有を続けた場合に受け取れる配当を比較しやすくするためです。

私は、高配当株への投資を10~15年の長期保有を前提に考えています。一方で、高配当株は今後の増配によって将来受け取れる配当が増える可能性もあります。そのため、保有期間だけでなく増配の余地も考慮し、配当15~20年分の値上がりを一つの判断材料としています。そのうえで、15年分を「売却を考え始める目安」、20年分を「実際に売却を判断する一つの基準」としています。

例えば、年間配当が1株20円の場合、15年分では300円、20年分では400円です。一方で、500円で購入した株が900円まで上昇した場合、値上がり益は400円です。年間配当20円なら、およそ20年分の配当に相当します。

購入した銘柄が大きく値上がりし、15年分の年間配当を超える利益になった場合は、

  • このまま保有して配当を受け取り続けるのか
  • 一度売却して、別の投資先へ資金を振り分けるのか

を考えるようにしています。

そして、20年分の年間配当を超える値上がりになっている場合は、将来の増配によるメリットも踏まえたうえで、それでも保有を続ける理由があるかを確認し、売却を判断する一つの目安としています。ただし、配当15~20年分という基準は、売却を決めるための絶対的なルールではありません。私自身が、含み益が大きくなった銘柄で迷ったときに、感情だけで判断しないために設けている一つの判断基準です。で保有を見直すという考え方も、自分の投資方針に合っていると考えています。。

そもそも「なぜその銘柄を持ったのか」が曖昧なままだと、
売るかどうかの判断もブレやすくなります。
私自身もそこに迷い続けていました。
売却基準を考えるようになってからは、「そもそも購入時の基準も重要だった」と改めて感じるようになりました。
【初心者向け】高配当株の選び方|4つの基準で銘柄選定をシンプルに

【実体験】ソラストでの売却判断とその後

ここまでお伝えした「配当15~20年分」という判断材料を、実際の投資でどのように使ったのか、私が売却したソラストの事例で整理します。

私はソラストを424円で購入し、865円で売却しました。
購入価格からの値上がり益は441円です。

当時の年間配当は1株あたり20円前後だったため、
単純計算では約20年分の配当に相当する水準でした。

株価の上昇によって含み益が大きくなったことで、このまま保有を続けるべきか、それとも売却して資金を活用するべきかを考えるようになりました。

私は高配当株について、基本的には配当を受け取りながら長期保有することを前提にしています。
一方で、購入価格からの値上がり益が将来受け取る配当相当額を大きく超えてくる場合は、売却して別の投資先へ資金を振り分ける選択肢もあると考えています。

ソラストの場合、値上がり益が年間配当のおよそ20年分に相当していました。

そのため、「このまま保有して配当を受け取り続けるか」「一度売却して、その資金を別の高配当株へ振り分けるか」を比較し、自分で決めた基準に沿って売却を判断しました。

その後、ソラストではMBO(経営陣による買収)が発表され、TOB価格は1,119円となりました。売却価格865円と比較すると、その後さらに株価が上昇した形になります。
結果だけを見ると、もっと保有していれば良かったとも思えますが、この経験が、売却判断について改めて考えるきっかけになりました。

ソラストの売買明細(424円購入、865円売却)

売却タイミングに正解はないからこそ、自分の基準を持つ

ソラストを売却した後、結果だけを見ると「もう少し保有していれば」と感じる部分もありました。
しかし、売却時点では、その後MBOが発表されることや、TOB価格まで上昇することを予測することはできませんでした。

個別株投資では、あとから振り返れば「このタイミングが最適だった」と思える場面があります。
一方で、実際の投資判断では、その時点で確認できる業績や配当状況、自分の投資方針をもとに判断する必要があります。

■値上がりのピークを狙うのは難しい
株価は日々変動しており、どこが一番高いタイミングだったのかは、あとから振り返って初めて分かることも少なくありません。

「もう少し保有していれば良かった」と思うこともあれば、「早めに売却して良かった」と感じることもあります。

そのため私は、将来の値動きを完璧に予測することよりも、その時点で自分が納得できる判断をすることを重視しています。

■結果よりも、判断基準に沿って行動できたかを重視する
ソラストの経験を通じて、売却判断では「結果的に一番利益を得られたか」だけではなく、「その時点で自分の基準に沿って判断できたか」が大切だと考えるようになりました。

高配当株投資では、保有を続けて配当を受け取る選択肢もあれば、値上がりした資金を別の投資先へ活用する選択肢もあります。

どちらが正解というわけではなく、自分が何を目的に投資しているのかを整理したうえで、判断基準を持っておくことが重要だと私は感じています。

自分の基準を決めてから、売却で迷う時間が減った

この経験を通じて、私自身の投資行動にも変化がありました。

売却タイミングに正解はないと考えるようになってからも、迷いがなくなったわけではありません。
実際にソラストを売却した後も、「もう少し保有していれば良かったのではないか」と感じることがありました。

それでも、自分なりの基準を決めたことで、以前より判断しやすくなったと感じています。

■感情だけで判断しにくくなった
以前の私は、株価が上昇すると「まだ上がるかもしれない」と期待し、売却のタイミングに迷うことがありました。特に含み益が大きくなるほど、「売った後にさらに上昇したらどうしよう」という気持ちが強くなっていたように思います。

ソラストを売却した後に株価がさらに上昇した経験からも、結果だけを見ていると、売却のたびに迷いが残ってしまうと感じました。

現在は、「配当15~20年分」という目安を一度確認したうえで、業績や配当の継続性、保有を続ける理由を整理して判断するようにしています。以前よりも、その時点で納得できる判断をしやすくなりました。

■売却後の行動まで考えやすくなった
売却を判断するときは、「売るかどうか」だけでなく、「売却した資金をどう活用するか」まで考えるようになりました。

私の場合は、売却した資金を高配当株へ再投資し、ポートフォリオ全体で将来の配当収入を積み上げていくことを意識しています。

その結果、一つの銘柄だけで判断するのではなく、資産全体のバランスを見ながら投資を続けやすくなったと感じています。

高配当株を選ぶ際は、利回りだけでなく、自分がどのような基準で銘柄を見るのかを整理しておくことも大切だと感じています。
私自身が保有銘柄を確認するときに使っている考え方や、配当利回りの見方については、別記事で整理しています。
【2026年版】日本株 高配当株ランキング20|私の保有株から配当利回りTOP銘柄を公開

まとめ|正解より「自分の基準」を持つことが大切

高配当株は、配当を受け取りながら長期で保有することを前提に考えています。
一方で、株価が大きく上昇した場合や、企業の状況が変化した場合には、保有を続けるか売却するかを考える場面もあります。

私の場合、その判断に迷わないための一つの目安として、「配当15~20年分の値上がり」を使っています。

もちろん、この基準がすべての投資家に当てはまるとは考えていません。

実際にソラストを売却した後、株価がさらに上昇したことで「もう少し保有していれば」と感じたこともありました。それでも、その時点で確認できる情報をもとに、自分で決めた基準に沿って判断できたことには納得しています。投資では後から最適なタイミングが分かることもありますが、その時点で納得できる判断軸を持っておくことが大切だと感じています。

私自身も、今後の投資経験や資産状況の変化によって、この基準を見直す可能性があります。その時々の状況を確認しながら、自分に合った投資判断を続けていきたいと思います。

売却タイミングに正解はありませんが、自分が何を目的に高配当株へ投資しているのかを整理しておくと、迷ったときにも判断しやすくなります

■データ出典・注意事項
※本記事は、作成時点で確認できる情報と筆者の実体験・考え方をもとに作成しています。
※株価や配当は企業業績や市場環境によって変動するため、将来の成果を保証するものではありません。
※投資を行う際は、ご自身でも最新の情報をご確認のうえ、ご自身の判断と責任でお願いいたします。

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