高配当株はどれを買う?ランキングで迷う人へ|実例から選び方を整理

配当投資

結論|高配当株はランキングで候補を絞れても、最後は自分の選定基準で比較することが大切だと感じています。

高配当株ランキング上位の銘柄がいくつも候補に残り、「結局どれを買えばいいのだろう」と迷ったことはありませんか。

私も最初は条件を満たした銘柄なら購入できると思っていました。しかし実際に比較すると、成長性や財務、配当方針など企業ごとに特徴が異なり、判断に迷う場面が何度もありました。

そこで本記事では、実際に比較・検討した銘柄をもとに、購入した理由や見送った理由を整理します

【この記事で整理していること】
・ランキングだけでは判断が難しくなる理由
・選定基準をもとに比較・判断した実例
・長期保有を前提とした私の判断の考え方

※本記事は、筆者が高配当株を選定・保有した際の実体験をもとにまとめています。紹介している銘柄は特定の売買を推奨するものではなく、投資判断の一例としてご覧ください。

高配当株ランキングで迷う理由|スクリーニング後に判断が難しくなる背景

高配当株を探す際は、ランキングやスクリーニングを使うことで候補を効率よく絞ることができます。

私も最初は、「スクリーニング条件を満たした銘柄なら、そのまま購入を判断できる」と考えていました。しかし実際に比較を始めると、業績の推移や財務の安定性、配当方針など企業ごとに特徴が異なり、どの銘柄を選ぶかで迷う場面が何度もありました。
振り返ると、迷い始めたのは候補を絞る前ではなく、スクリーニングで候補が残ったあとでした。

■スクリーニングは候補を絞るためのもの
スクリーニングでは、配当利回りやPER、PBRなどの条件を設定し、投資対象となりそうな銘柄を探します。
一方、私が実際に購入を判断する際は、それだけで決めるのではなく、

  • 売上や営業CFが中長期で増加傾向にあるか
  • 営業利益率やEPSが中長期で増加傾向にあるか
  • 財務は健全か
  • 配当方針に継続性があるか

といった、自分で決めた4つの選定基準を中心に確認しています。

スクリーニングで残った銘柄は一定の条件を満たしていますが、その後に選定基準と照らし合わせていくと、それぞれ異なる強みや気になる点が見えてきます。

■同じ候補でも、重視するポイントで判断が変わる
候補を比較していく中で感じたのは、どの指標を重視するかによって評価が変わることです。
例えば、

  • 成長性が高い反面、収益の変動がやや大きい企業
  • 財務は非常に安定している一方で、成長は緩やかな企業
  • 業績は安定していても、配当方針に違いがある企業

など、それぞれに特徴があります。
そのため、「どの銘柄が一番良いか」を決めるというよりも、「自分は何を重視するか」を整理することが、最終判断では重要だと感じています。
※配当利回りや業績は将来を保証するものではありません。投資判断を行う際は、複数の指標をあわせて確認することが大切です。

■ランキングは入口、判断は比較の中で行う
現在も私は、ランキングやスクリーニングを活用して候補を探しています。
ただ、その後は各銘柄を選定基準に照らし合わせながら比較し、「長期で保有したいと思えるか」という視点で判断しています。

ここからは、実際に比較した銘柄を例に、

  • 選定基準を満たし、迷わず購入できた銘柄
  • 成長性と安定性のどちらを重視するかで迷った銘柄
  • 選定基準と照らし合わせた結果、見送った銘柄

の3つのケースを紹介します。

同じようにスクリーニングを通過した銘柄でも、判断が分かれた理由を、私の実体験をもとに整理していきます。

悩まず買えた銘柄(船井総研)

スクリーニング後に残った候補の中で、比較的スムーズに購入を判断できたのが船井総研です。
この銘柄は、私が高配当株を選ぶ際に重視している選定基準に照らし合わせても、大きな懸念点が見当たりませんでした。

■選定基準と照らし合わせた結果
購入を検討した当時は、主に次のような点を確認していました。

  • 業績が中長期で安定して推移しているか
  • 財務に大きな不安がないか
  • 配当方針に継続性があるか
  • 長期保有したいと思える事業内容か

船井総研は、それぞれの項目を確認した結果、売上やEPSは中長期で増加傾向が続き、営業利益率も安定して推移していました。また、財務面や配当方針にも大きな不安は見当たらず、私の選定基準では全体のバランスが取れていると判断しました。

■購入を判断した理由
高配当株を比較していると、「成長性は高いが財務が気になる」「財務は安定しているが収益性がやや低下している」といったように、どこかで判断に迷う銘柄が少なくありません。
一方、実際には他にも候補はありましたが、私には比較を進めても大きく迷う点が見当たらなかったため、船井総研はスムーズに購入を決めることができました。
現在も、当時と同じ考え方をもとに継続して保有しています。

自分の選定基準を決めていたことで、ランキング以上に企業の特徴を整理しながら、購入判断ができました。

船井総研は少しずつ買い増しています

最後に迷った銘柄①(日本アクア)

船井総研とは対照的に、最後まで購入を迷った銘柄の一つが日本アクアです。

スクリーニング条件は満たしていましたが、私の選定基準に照らし合わせると、成長性に魅力を感じる一方で、収益の安定性については慎重に見たい点がありました。

■選定基準と照らし合わせて気になった点
購入を検討した当時に確認した主なポイントは、次のとおりです。

良いと感じた点

  • 売上は中長期で増加傾向
  • EPS(1株当たり利益)も上昇傾向
  • 累進配当を導入している
  • 断熱材など、省エネ需要が期待できる事業を展開している

一方、気になった点もありました。

  • 営業キャッシュフローは直近10年で複数回マイナスの年がある
  • 営業利益率はピーク時と比べると低下傾向が見られる
    ※営業キャッシュフローや営業利益率は景気や事業環境の影響を受けるため、単年ではなく複数年の推移で確認しています。

■成長性と安定性のどちらを重視するかで迷った
売上やEPSは中長期で増加傾向にあり、今後の成長には期待を持てる一方、収益にはやや変動も見られました。

私は長期保有を前提としているため、一時的な成長よりも、利益を安定して積み重ね、長期的に配当を維持・増配できそうかを重視しています。

日本アクアは成長性に魅力を感じたが、営業キャッシュフローや営業利益率には気になる点もありました。そのため、今後も安定して利益を生み、配当を維持・増配できる企業かという点で最後まで判断を迷いました。

事業の安定性を見ながら、現在も継続保有しています

累進配当の有無や減配リスクの考え方は銘柄ごとに異なります。私は最終的に「累進配当」という言葉だけでは判断せず、利益や配当の継続性もあわせて確認しました。
この考え方は、現在保有している他の累進配当銘柄を選ぶ際にも共通しています。
▶︎保有銘柄の中から、累進配当を公表している銘柄や減配しにくいと考えている銘柄をまとめています

最後に迷った銘柄②(ヨータイ)

日本アクアとは反対に、安定性の高さが魅力だった反面、今後の成長性をどう評価するかで判断に悩んだのがヨータイです。

スクリーニング条件は満たしており、私の選定基準で確認しても財務面に大きな不安はありませんでした。その反面、収益性の推移を見ると、今後も同じように成長を続けられるかは慎重に判断したいと感じました。

■選定基準と照らし合わせて確認した点
購入を検討した当時に確認した主なポイントは、次のとおりです。

良いと感じた点

  • 売上は中長期で増加傾向
  • 自己資本比率は70%以上と高水準
  • 有利子負債はほぼゼロで財務基盤が安定している

一方、気になった点もありました。

  • 営業利益率は2019年頃をピークにやや低下傾向
  • 営業キャッシュフローも中長期ではやや弱さが見られる
    ※営業利益率や営業キャッシュフローは事業環境などの影響を受けるため、単年ではなく複数年の推移で確認しています。

■安定性を評価しつつ、成長性をどう考えるかで迷った
財務基盤の強さから、長期保有しやすい企業という印象を持ちました。
一方で、私は長期的に配当を受け取り続けるためには、財務の安定性だけでなく、利益を伸ばし続ける力も重要だと考えています。
そのため、「安定性を評価して保有するか」「今後の利益成長まで求めるか」で最後まで判断を迷いました。

最終的には、財務の健全性を評価し、収益や配当の推移を継続的に確認しながら現在も保有しています。

収益と配当のバランスを見ながら保有を続けています

高配当株を選ぶ際は「利回りの高さ」だけでなく、「財務の安定性」と「今後の配当維持力」をどうバランスで見るかが重要になります。
この経験から、私は利回りだけではなく、「財務の安心感にどれだけ価値を感じるか」も比較するようになりました。
▶︎保有銘柄の中で、配当利回りが比較的高い銘柄も整理しています

見送った銘柄(アルファシステムズ)

スクリーニング後の候補の中には、業績や財務指標が良好でも、最終的に見送った銘柄もありました。その一つがアルファシステムズです。

売上や利益、財務の安定性は高い水準にありましたが、私が重視している「長期的に配当を維持・増配できそうか」という視点で見ると、気になる点がありました。

■選定基準と照らし合わせて確認した点
購入を検討した当時に確認した主なポイントは、次のとおりです。

良いと感じた点

  • 売上・EPS・営業利益率はいずれも中長期で増加傾向
  • 営業利益率は10%を超える水準を維持
  • 自己資本比率は80%前後と高水準で、財務基盤も安定している

一方、気になった点もありました。

  • 過去10年で複数回の減配が確認された
  • 業績が大きく崩れていない年でも減配しているケースがあった
    ※業績や財務が良好でも、将来の配当が保証されるわけではありません。配当方針や過去の配当実績もあわせて確認しています。

■配当の継続性を重視し、今回は見送った
私は、高配当株を長期保有するうえでは、利益や財務だけでなく、配当を継続・増配していく姿勢も重視しています。

アルファシステムズは、業績や財務に大きな不安はありませんでしたが、過去の配当実績を見ると、私が求める配当の安定性とは少し考え方が異なるように感じました。
そのため、企業の良し悪しではなく、自分の選定基準との相性を踏まえ、今回は見送る判断としています。

このように、ランキングで上位だった銘柄でも、「購入」「保有」「見送り」と判断が分かれました。違いを生んだのはランキングではなく、自分の選定基準だったと感じています。

ランキングを見ると「どれを選べばいいのか」逆に迷う方も多いと思います。
実際、私自身も最初は利回りだけで選んで失敗しました。
その迷いを整理するために、選び方の基準を3つの視点でまとめた記事があります。
▶︎ 高配当株の選び方|迷いを整理して自分の基準を作る3つの視点

まとめ

高配当株ランキングやスクリーニングは、投資候補を探すための便利な入口です。しかし実際に比較してみると、同じように条件を満たした銘柄でも、それぞれ異なる強みや気になる点があり、最終的な判断は一律ではありませんでした。

今回紹介したように、

  • 船井総研:選定基準に照らして比較的迷わず購入できた銘柄
  • 日本アクア:成長性と配当の維持・増配力をどう評価するかで迷った銘柄
  • ヨータイ:財務の安定性と利益成長のバランスで迷った銘柄
  • アルファシステムズ:配当方針が基準と合わず見送った銘柄

と、判断が分かれるケースがありました。

私自身も以前は利回りを中心に見ていましたが、現在は業績・財務・配当方針を自分の選定基準に照らして判断しています。その結果、ランキングだけでは分からなかった違いにも気付けるようになりました。

私自身、高配当株に「誰にとっても正解となる銘柄」はないと考えています。大切なのは、自分が何を重視するのかを整理し、その基準に沿って判断することです。

高配当株ランキングは、魅力的な銘柄を見つけるきっかけになります。ただ、最後に迷ったときに判断を支えてくれるのは、自分で決めた選定基準でした。
私自身も基準を決めてからは、ランキングや日々の株価に振り回されにくくなり、落ち着いて長期目線で保有を続けられるようになっています。
この記事が、ランキングを見て迷ったときに、自分なりの判断基準を整理するきっかけになればうれしいです。

■データ出典・注意事項
※本記事は、筆者の投資経験や公開情報をもとに作成していますが、内容の正確性や将来の成果を保証するものではありません。
※業績や配当方針、配当利回りなどは今後変更される可能性があります。最新の情報は各企業のIR資料などをご確認ください。
※株式投資には価格変動などのリスクがあり、元本割れとなる可能性があります。最終的な投資判断は、ご自身の判断と責任でお願いいたします。

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