売却した株が上がったら?6銘柄のその後と売却判断の振り返り

売却

結論|売却後に株価が上がっても、後悔を次の売却判断に生かす
売りたいと思っている株があっても、「売った後に値上がりしたら後悔しそう」と迷うことはありませんか。私も実際に株を売却した後、株価がさらに上がって悔しいと感じたことがあります。
一方で、自分で決めた目安に沿って売却した銘柄は、値上がりが悔しくても、当時の判断には納得できていました。
この記事では、私が売却した6銘柄のその後の株価と、売却時の判断を振り返ります。売却後に感じた悔しさや納得感を通じて、売却前に考えておきたいことを整理します。

【この記事で整理していること】
・売却した6銘柄の株価の変化
・銘柄ごとの売却理由と、売却後に感じたこと
・今後の銘柄選びや売却判断に生かしたいこと
※本記事は、私個人の投資経験や考えをまとめたものです。特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は、ご自身の目的や状況に応じてご検討ください。

売却した6銘柄の株価は、その後どうなったのか

過去に売却した6銘柄について、売却時の平均売値と現在の株価を比較しました。

銘柄名コード終値平均売値終値÷平均売値
NIPPON EXPRESS91475,5815,084110%
レンゴー39411,4911,421105%
トヨタ自動車72032,9022,770105%
トヨタ紡織31162,1502,27794%
帝国通信工業67632,7513,08089%
大和証券G本社86011,7421,594109%
※株価は2026年10月8日時点の終値で、今回の比較は売却から約半年が経過した時点での株価を確認したものです。平均売値は、実際に売却した際の平均価格です。株価の変化は売却価格との比較であり、配当金や税金・売買手数料は含んでいません。また、今後の値動きを示すものではありません。

今回、改めて株価を確認すると、NIPPON EXPRESSは売却価格を約10%、大和証券G本社は約9%上回っていました。売却した銘柄の株価は普段追いかけていないため、今回の記事を書くまで、これほど上昇していたことを知りませんでした。

トヨタ自動車とレンゴーも売却価格を約5%上回っていました。一方、トヨタ紡織と帝国通信工業は売却価格を下回っており、6銘柄の値動きはそれぞれ異なっていました。

なお、6銘柄はいずれも平均買値を上回る価格で売却しており、保有期間は約1~1.5年でした。売却時点では利益を確保できていましたが、その後の株価は銘柄によって異なっていました。

今回の比較では、売却後に株価が上がった銘柄もあれば、下がった銘柄もありました。売却時点で利益が出ていても、その後の値動きは事前に決められるものではありません。だからこそ、売却後の株価だけで判断を評価するのではなく、当時どのような理由で売却したのかも振り返りたいと思います。

6銘柄の売却理由を振り返る

今回の6銘柄は、売却した時期も判断の背景も異なります。当時は現在ほど売却ルールが固まっておらず、配当金を基準にした売却もあれば、再投資や保有銘柄の整理を目的にした売却もありました。

■配当金20年分を売却の目安にした銘柄:NIPPON EXPRESS、レンゴー
この2銘柄は、将来受け取る配当金の20年分に相当する株価を売却の目安にしていました。株価が自分で決めた水準に達したため、利益を確保して売却しました。

高配当株の売却目安を決めたい方へ
私は、将来受け取る配当金20年分に相当する株価を、売却を検討する目安にしています。この目安を設けた経緯や、実際の売却経験、失敗から考えたことをこちらの記事で紹介しています。

■再投資する資金を確保するために売却した銘柄:トヨタ自動車、トヨタ紡織
この2銘柄は保有株数が少なく、配当利回りも目標とする4%に届きにくいと考えました。買い増しのタイミングをつかめなかったこともあり、売却資金をほかの銘柄への再投資に回すことにしました。

ただ、トヨタ自動車については、今になって少し後悔しています。売却せずに保有を続け、買い増しの機会を待つ選択肢もあったのではないかと感じるからです。2027年3月期は前期から1株当たり5円の増配予想が公表されており、今後の配当成長への期待を考えると、「もう少し持っておけばよかった」という気持ちもあります。
※配当予想は、本記事で株価を比較した2026年10月8日時点で公表されていた情報です。その後、予想が変更されている場合があります。

■保有銘柄を比較し、ポートフォリオを整理するために売却した銘柄:帝国通信工業、大和証券G本社
この2銘柄は、自分の銘柄選定基準をもとに購入しました。ただ、今の投資金額を踏まえると、保有銘柄数が多すぎると感じていたため、銘柄数を減らす方向でポートフォリオを整理することにしました。

その過程で、改めて保有銘柄を選定基準に照らし合わせ、他の銘柄と比較した結果、帝国通信工業と大和証券G本社は機会を見て売却することに決めました。選定基準そのものを変えたわけではありませんが、保有銘柄全体を見直す中で、この2銘柄を保有し続けることに違和感が生じたためです。

保有銘柄数や投資先のバランスを見直したい方へ
私は、インデックス投資をコア、高配当株投資をサテライトとして資産を配分しています。投資先を選ぶ考え方や、それぞれの役割についてはこちらの記事で紹介しています。

売却後に株価が上がっても、後悔を次の売却判断に生かす

今回、売却した6銘柄の株価を確認して、正直「持っておけばよかった」と思いました。特に、売却価格から約10%上がっていたNIPPON EXPRESSと、約9%上がっていた大和証券G本社は、悔しさが残ります。

ただ、同じように株価が上がっていても、2銘柄に対する気持ちは違いました。

NIPPON EXPRESSは、配当金20年分に相当する株価を売却の目安にしていた銘柄です。自分で決めた目安に達したため売却しました。売らずに持っていれば、もっと利益を得られたかもしれないという悔しさはあります。それでも、当時の自分なりに考えて決めたことなので、判断そのものには納得できています。

一方、大和証券G本社は、保有銘柄数を減らすため、自分の銘柄選定基準に照らして売却した銘柄です。今回、株価が約9%上がっていることを知り、NIPPON EXPRESSよりも、売却したことへのもどかしさを強く感じました。売却する理由を、もう少し明確にしておけばよかったと思います。

今回の経験から、今後の売却判断に生かしたいことは2つあります。

■1つ目は、売却後の株価だけで、当時の判断の正誤を決めないことです。
売却後に株価が上がれば悔しさは残りますが、売却理由が明確なら、当時の判断を振り返り、気持ちを整理しやすくなります。反対に、売却理由が曖昧だった場合は、何を根拠に売却したのかを改めて考えるきっかけになります。

■2つ目は、売却前に複数の判断材料を用意しておくことです。
今回の経験だけで、「配当金20年分」という売却目安をすぐに変更するつもりはありません。今後は、この目安に加えて、企業の収益力から考えた理論株価も判断材料にし、株価が上昇したときに保有を続けるか、売却するかを事前に考えておきたいと思います。

高配当株の売却タイミングに迷っている方へ
複数の判断材料を用意し、自分なりの売却シナリオを考える方法もあります。私が配当金20年分という目安に理論株価を加えて検討した過程は、こちらの記事で紹介しています。

【注意】
※本記事で紹介した株価や配当予想は、記載時点の情報に基づいています。将来の株価や配当を保証するものではありません。また、私個人の売却経験や判断基準が、すべての投資家に当てはまるわけではありません。投資には元本割れのリスクがあるため、ご自身の判断と責任のもとで投資をご検討ください。